
Pua Nani
ファンキーな女性シンガー?ソングライター、SAKURAの約1年3ヵ月ぶり、6作目となるアルバム。青柳拓次や益田トッシュ、keyco、Skoop On Somebody、クヌイパナらが参加。タイトルはハワイの言葉で“美しい花”という意味だという。
このアルバムを聴いていると、ヴォーカリストの魅力は、ハイ?トーンや声量といった技術ではなく、どんなことを、どんなふうに唄ってくれるか、聴いていてどんな気持ちにさせてくれるかにある。という、あたりまえのことがあらためて頭に浮かんでくる。音楽が好きだから、曲をつくり、詞を書き、サウンドを組み立て、そして唄う。このアルバムにおけるSAKURAの音楽に対するニュートラルな姿勢は、一切のムダなく聴き手を揺さぶる。ファンクネスというのは、ファッションやスタイルではなく、音に向かう姿勢であり美意識だということが、彼女の歌声から伝わってくる。このアルバム、ギラギラの夏の午後の耳に、涼風を吹き込んでくれる、快作だ。